Green, Forest and Nature.

WEBLOG articles by the Vice Chairperson of The Mountain Naturalist Club

岩井崎(気仙沼市) ~古生代の暖かい海で形成されたサンゴ礁の化石群を歩く

三陸自然学スポット紹介・岩井崎の海岸

行ってみよう、見てみよう。三陸の地元学・自然学

岩井崎(気仙沼市) ~古生代の暖かい海で形成されたサンゴ礁の化石群を歩く~

岩井崎を構成しているのは、古生代ペルム紀中期(約2億8900万年前~2億4700万年前)の石灰岩で、岩井崎層と呼ばれています。ゴンドワナ大陸の端、赤道付近にあった頃、サンゴ礁で生成された岩だと考えられています。
岩井崎層の上(新しい)にはペルム紀後期の登米層の泥岩(粘板岩)が重なっています。
岩井崎では、古生代の海に生息していたフズリナ、ウミユリ、群体四射サンゴ、その他にも石灰海綿やコケ虫、腕足類、三葉虫、有孔虫など、たくさんの種類の化石が見られます)。
地層が傾いているため、西側寄りに行くほど年代が新しくなります。そのため、東側の浪打際で見られるウミユリ(写真)や紡錘虫(有孔虫類、写真)、フズリナ(写真)の化石群の上に、西に行くとサンゴ礁のラグーン(礁湖)の化石群(写真)が乗っているのが観察できます。わずか百~二百メートル歩くだけで、この地域(の地層が堆積した場所・時期)の何千万年もの環境変化を体感することができる観察地です。

三陸自然学スポット紹介/岩井崎 ~古生代の暖かい海で形成されたサンゴ礁の化石群を歩く~
三陸自然学スポット紹介/岩井崎 ~古生代の暖かい海で形成されたサンゴ礁の化石群を歩く~