Green, Forest and Nature.

WEBLOG articles by the Vice Chairperson of The Mountain Naturalist Club

外苑の景観に関して思うこと

外苑の景観に関して思うこと

東京オリンピックを2020年に控えて

前回の東京オリンピックから55年。国立競技場や、東京体育館、代々木公園などの樹木が大きくなって、少し遠くから施設が隠れて見える高さになっていました。

太平洋戦争の終戦から70年、学徒出陣の式典には天皇皇后両陛下が毎年参列されるそうですが、東京オリンピックのためにこの外苑を整備する際、この、心に残る負の遺産を、平和の象徴となる、緑豊かな文京地域へ、との想いがあったのではないかと考えます。
当時の設計者のみなさんは、この将来の姿を予想しながら設計・建設したと思います。緑の中のスタジアム。今を生きる私たちもこのような、将来の環境を考えた施設を残したいと考えます。
負の遺産ではなく、将来の世代に よいものを。

2018年5月撮影

今(いつの時代においても、生きている期間が 今 であるといえます)を生きる すべての人・法人を含む人々が、すべての事業・活動において心がけるべき事だと思っています。

大阪にできたサッカー用のスタジアムは4万人収容できて、140億円でできている、しかもそれを寄附金で建設しているということです。九州国立博物館も、地域の企業や篤志家が多額の寄附をして設立されました。
新国立競技場も、国民、都民の賛同によって(出資を寄附で、という意味ではなく,国民的・都民の同意の下で、という意味ですが、そのための手法としてファンディングは検討に値するかもしれません)デザインや周辺環境の整備を含めて決めていくべきだと思いました。
新競技場は完成間近です。いろいろ議論を呼ぶ経緯のあった解体、そして新設でありましたが、
これからの周辺地域の活用をしっかり進めていくことで、50年後にすてきな外苑地区になっていてくれることを願います。また、そのためにできることを考えていきたいと思います。