Green, Forest and Nature.

WEBLOG articles by the Vice Chairperson of The Mountain Naturalist Club

活動をデザインしていく醍醐味と難しさ

活動は「デザイン」するものなのだろうか

様々なデザイナーとの交流を経験して

十三浜プロジェクトが2014年のグッドデザイン賞を受賞しました。ありがたく、また、ほっとしています。

最初、共同事業者である専門学校の先生から応募しようと考えているのですが、とお話があったとき、こんな活動が受賞対象になるのだろうかと、不思議に思いました。
最近の審査では、生み出されたものなどのデザインそのままだけではなく、そのデザインを生み出した背景、物語などに着目していこうという意思をもっている、というようなことを伺いました。

また、カテゴリには公共サービスや取り組みなどを応募する部門があることも聞き、前年までの受賞対象を拝見してみると、まさにみなさんの創意工夫その活動が受賞対象になっていることを知りました(恥ずかしながらそのようなこととはよく知りませんでした)。
なるほどそれなら私たちの活動も受賞できるかもね、と応募してみることに致しました。

その結果、冒頭に書いたとおり ありがたく受賞の運びとなりました。
しかし当然ながら、最初から活動をデザインしようと思って始めた訳ではありません。目の前にあることに、飛び込んで、何とかしようと思い、思う方々と協力関係ができて、様々な障壁をみんなで乗り越えてきた、ということしか事実としては経験していないからです。

2011年から三陸、東日本各地でいろいろな方とお目にかかり、様々な団体さんを見たり、ご一緒したり、交渉したり、様々な体験をさせていただきました。
会社組織などで事業、活動に取り組んでいるみなさんは、ブラッシュアップ、とか、モチベーション とか、カタカナにした言葉をよくお使いになるのですが、
野山に関する研究室で育った私には今ひとつピンときません(カッコよくも感じられない)。
・・研究報告などでは、カナは基本的に使わないし、何となく思いつきもしない習慣になってしまっています。

でも、インターネットの検索でよく見ていただくため、イメージがわきやすくするため、等、似たようなことに取り組んでいる方々が多くお使いになる言葉をうまく取り入れていくことも大切な事なのだなと思うようになりました。

2011年からの数年、社会性をもつ、社会的事業、などということの意味をあらためて考えなおしているところです。
裾野をよい形で広げていくことが重要だと思いますので、これからも適応的に、多機能な事業の見せ方を工夫していきたいと思います。それは、まさに「デザイン」なのだな、というのが、ここまで十三浜プロジェクトに取り組んできた者としての想いです。